小児歯科

早いうちから予防しておくことが大切です

当院は、お子様のお口の健康を守るための予防を呼び掛けています。乳歯は大人の歯(永久歯)に比べると歯質が弱いので、虫歯になりやすいことが知られています。また、6歳前後に生えてくる奥歯(第一大臼歯)は、歯質が非常に弱い状態で生えてきます。永久歯の中で1番虫歯になりやすい歯です。さらに、虫歯は初期症状がないまま進行する特徴を持っているので、異変に気付いた時にはある程度進行していることが少なくありません。つまり、親御様が気を付けて見ているだけではお子様の歯を十分に守ることはできません。このため、定期的なプロフェッショナルケアとフッ素塗布などの検診(予防処置)を受けることをおすすめしています。目安は歯が生え出す1歳前後から~中学校卒業までです。16歳以降(高校生)になってくると、学校帰りやお休みの日など自ら進んで受診されるようになり、習慣化します。
(つまり、幼少期の頃から口腔について、「生涯を考えたライフスタイル」を確立し、その中に「歯科医院」を取り入れることが必要であると考えます。幼少期の頃から「虫歯」と「歯周病」を意識したセルフケアを行い、定期的に歯科医院でプロフェッショナルケアを受けることです。)
できるだけ痛みが無いように配慮しながら治療を行っていますが、悪化してからの治療は痛みを伴いやすい実情もあります。お子様が歯科医院嫌いにならないためにも、何も症状がないうちの受診をおすすめしています。

お子様の虫歯の原因

①十分な歯磨きが出来ていない

お子さんの年齢が低いと、自分で正確に歯を磨くのは困難です。必ず親御様が仕上げ磨きをするようにしましょう。ただし、お子さんが仕上げ磨きを嫌がることも多いので、お困りの場合は当院にご相談ください。

②歯質 (エナメル質や象⽛質が薄い)

乳歯は、永久歯に比べてエナメル質が薄いのが特徴です。そのため細菌が排出する酸に弱く、虫歯が進行しやすくなります。また虫歯が神経に到達するスピードも早い傾向にあります。

③糖質 (お菓子などの甘い飲み物・間食) & 時間 (だらだら食べ)

糖質が多く、甘く、ねばついたものを食べる・飲む、ジューズや炭酸飲料を毎日のように飲んでいるお子様は要注意です。
また、これらが口の中に入っている「時間」が長く、ダラダラと食べている場合、長い時間にわたり唾液のpHが下がり(酸性に傾き)、虫歯になるリスクが高まります。 「噛み合わせの溝」や「歯と歯の間」が虫歯が出来やすい場所です。

④細菌 (ご家族から感染する)

新生児の口内には当初虫歯菌が存在しません。しかし家庭内での食器の共用や、一度口をつけた食べ物をお子さんに与える行為により、虫歯菌が唾液を介して感染することがあります。

お子様の予防・治療について

早くから予防のために通院するメリット

  • 適切な予防処置によって、虫歯の発症リスクが下げられる。
  • 正しいセルフケア習慣が身につく。(お子様に付随して、親も
  • 生涯を考えた「口腔」に対する理解が得られる。(お子様に付随して、親も
  • 幼少期から通院することで、歯科医院に対する抵抗が少しずつ解消される。
  • 歯科治療に対する抵抗感が生まれにくい。
  • 歯の生えかわりの観察などができるため、成長発育の指標になる。

など

お子様の予防

  • ブラッシング指導

    ご希望の方には、お子様と親御様に正しい歯磨きの仕方をレクチャーします。歯磨きはトレーニングのようなものです。
    最初に正しいやり方を身につけて、少しずつ続けていけばセルフケアの精度は高くなります。

  • フッ素塗布

    乳歯・永久歯が生えたての場合、歯質が弱いためフッ素塗布が効果的です。フッ素は虫歯予防に役立つ効果を持っています。虫歯をできにくくする再石灰化を促進し、歯質の強化・虫歯菌の活動を抑制する作用があります。歯科医院で用いるフッ素は高濃度なので、市販のフッ素入り歯磨き粉に比べて、より確かな虫歯予防効果が期待できます。

  • フッ化物洗口

    低濃度のフッ化ナトリウム水溶液で洗口を行う方法で、保育園・幼稚園や小学校・中学校などで集団応用されることが一般的です。各家庭で実施可能なものもありますので、ご希望の方はお申し出ください。
    一般的には、ブクブクうがいができるようになる4歳前後から開始します。
    ※洗口液は薬局で市販もされていますが、経済的ではありません。

  • 定期検診

    歯のクリーニング、歯と歯の間の磨き残しの清掃、プラーク・歯石・着色の除去、虫歯・歯の生えかわりの確認、フッ素塗布、歯並びや噛み合わせなどについて診察します。虫歯などがあった場合、早期発見、早期治療を行うことで、口の中の健康を保ちやすくなります。また、乳歯の後に生えてくる「永久歯」に大きな影響を与えるため、乳歯の頃から虫歯を作らないことは今後の成長発育にとって非常に重要です。

お子様の歯並び・噛み合わせについて

お子様の歯は3歳頃に乳歯が生え揃います。そして、5歳頃から下顎の前歯や奥歯の永久歯が生え始めて、12歳頃には永久歯の歯列が完成するのが一般的です(個人差があります)。
乳歯列がある段階で、かみ合わせに問題が生じたり、口腔悪習癖があったりすると、永久歯の歯列不正や咬合異常を引き起こすことがあります。そのため当院の小児歯科では、歯列不正のリスクを迅速に察知し、歯や顎が正しく成長するようサポートいたします。

お子様の癖に思い当たりはありませんか?

  • 口呼吸・ポカン口
  • 指しゃぶり
  • 爪噛み・唇を噛む
  • 猫背
  • 舌を出す
  • うつぶせ寝・横向きに寝る
  • 頬杖をつく
  • 片側でばかり噛む
  • しっかり噛まない・丸飲み

当院で行っている小児矯正

プレオルソ

当院では小児矯正において「プレオルソ」というマウスピース式矯正装置を導入しています。
プレオルソは、歯を直接動かすわけではありません。歯並びを悪くしている口周りの筋肉のバランスを改善することで、間接的に歯並びを整えていくのが特徴です。
対象年齢としては、乳歯列が存在している3歳から10歳が該当します。
※全てのお子様が出来るわけではありません。
※当院での対応が難しい場合は、矯正専門医を紹介します。

Merit

  • 歯並びだけでなく、お口周りの筋肉の機能も改善することができる。
  • 家にいる時に装着するだけでよい。
    (装着時間は可能な限り長時間の方が望ましい。)
  • 柔らかく、取り外し可能。
  • 一般歯科矯正に比べ、安価である。

Demerit

  • 保険が適用できないため保険外診療となる。
  • 口腔内に入れて使用しないと効果が出ない。

スクロールできます

治療期間・回数 料金(税込)
プレオルソ 約1~3年程度
※症例により異なります。
¥33,000