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院長ブログ

コーヒーによる歯の着色はどうしたら落とせる?

毎朝コーヒーを飲むのが日課になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、毎日飲むことで避けられないのが歯の着色です。コーヒーに含まれる色素が歯の表面に付着し、時間とともに歯が着色してしまいます。
本記事では、コーヒーが歯の着色汚れにつながる原因取り除く方法をご紹介します。

なんでコーヒーが歯の着色の原因になるの?

コーヒーが歯に着色する原因は、歯の表面を覆っている「ペリクル」というタンパク質が関係しています。
これは歯のエナメル質を保護したり、歯の再石灰化を促したりする働きがある重要なものです。しかし、このペリクルは細菌や食べかす、飲食物の色素を付着させてしまう性質も持っています。特にコーヒーに含まれるポリフェノールやタンニンといった成分は、着色の原因であることに加えペリクルと結びつきやすいため、コーヒーを飲むと歯が黄ばんで見えてしまうのです。
また、歯のエナメル質に傷がついたり、すり減っていたりする場合は、色素が浸透しやすくなります。

コーヒーによる歯の着色を落とす方法

コーヒーによる歯の着色を落とす方法にはいくつかあります。ここでは、3つの方法をご紹介します。

食後に歯磨きをする

コーヒーを飲んだ後は、できるだけ早く歯を磨くことが着色を防ぐ効果的な方法です。その際にホワイトニング用の歯磨き粉を使用すると、着色汚れを効果的に除去できます。
ただし、強く磨き過ぎると歯が傷ついて逆に着色汚れが強くなる原因となります。そのため、歯磨きは力を入れすぎず、歯ブラシを使用して丁寧に行いましょう。また、食後すぐに歯磨きができないときは、うがいをすることも有効です。

唾液の分泌を促す

唾液の分泌を促すと着色汚れの予防につながります。食事の際、1口あたり30回を目安にしっかり噛むことを心掛けましょう。
また、ガムを噛むのもおすすめです。唾液が多く分泌され、歯に付着した食べかすや色素を洗い流してくれます。その際は、砂糖の含まれていないものを選びましょう。

歯のクリーニングを受ける

着色汚れが強固についてしまうと、歯磨きだけでは落とすことができません。
このような場合は、歯科医院で歯のクリーニングを受けましょう。クリーニングでは歯磨きでは落としきれない歯垢や歯石を取り除けます。また、専用の機器を使用して歯の表面を磨き上げることで、歯本来の白さを取り戻すことも可能です。
ただし、クリーニングだけでは本来の歯の色よりも白くできません。さらに歯を白くしたい場合は、ホワイトニングが有効です。

コーヒー以外に歯の着色の原因となるものって?

コーヒー以外にも歯が着色する原因はいくつかあります。
ここでは主な原因を6つご紹介します。

着色の強い飲食物

以下の色の濃い飲食物は色素が歯のエナメル質に付着し、時間と共に着色してしまう可能性があります。

カレー

ターメリックなどは色素が強く歯に付着しやすいです。

赤ワイン

ワインに含まれるポリフェノールはペリクルと反応しやすく着色の原因となります。

紅茶や緑茶

紅茶や緑茶に含まれるタンニンはポリフェノールの一種です。歯の着色汚れの原因となります。

タバコ

タバコの煙はタールやニコチンなどの化学物質を含んでおり、歯の黄ばみや着色の原因となります。
タバコのヤニは非常にこびりつきやすく、一度付着すると普通の歯磨きだけでは落とすことが難しいです。

歯石

歯石とは、歯垢が石灰化したものです。歯石の表面は粗く、小さな穴があります
このため、飲食物の色素が歯石に付着しやすくなり、歯が黄色や茶色に見える原因となることがあります。

歯並びの乱れ

歯が重なり合って生えていると、歯ブラシが届きにくい部分が生じます。そこに食べかすや歯垢が溜まると着色汚れが生じやすくなります。
また、歯並びの乱れによって口が閉じにくくなると、お口の中が乾燥しやすくなります。唾液は汚れを洗い流す役割がありますが、唾液の分泌が不足すると歯に着色しやすくなります。

加齢

年齢とともに歯のエナメル質が薄くなります。エナメル質は透明感があり、その下にある象牙質の色が透けて黄色く見えることがあります。

抗生物質

テトラサイクリン系抗生物質は、歯のエナメル質が形成される過程でカルシウムと結合する性質があります。
特に妊娠後期の妊婦8歳未満の子どもが摂取すると、発達途中の歯に着色を引き起こすことがあります。内部から着色しているため、クリーニングでは除去できません。

まとめ

コーヒーを飲むと歯の表面にあるペリクルと反応して歯が着色しやすくなります。コーヒーだけでなく、タバコやワインなども歯を黄ばませる原因となります。
このため、コーヒーや色の濃い飲食物を摂取した後すぐに歯を磨くことが、着色を防ぐ効果的な方法です。

その際、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間の清掃も忘れずに行いましょう。
また、定期的に歯科医院でクリーニングを受けて、着色予防と健康な歯を維持しましょう。